エラーが出たらどう読む?エラーメッセージの対処法
Pythonを使っていると、想定外の挙動が起こりプログラムが停止してしまうことがあります。エラーが発生したとき、エラーメッセージは問題の原因を特定するための重要な手掛かりを提供してくれます。しかし、初心者にとってはエラー文を読むだけでもハードルが高いかもしれません。本記事では、エラーメッセージの読み解き方と、トラブルシューティングの基本パターンを知ることで、問題解決のスキルを身に付けていきましょう。
エラーメッセージはどこを見ればいい?
Pythonのエラーメッセージ(トレースバック)は、大きく以下の情報を含んでいます。
- エラーが発生したファイル名・行番号: どのファイルのどの行でエラーが起きたか
- エラーの種類: 例外の種類(ZeroDivisionError, TypeError, ValueErrorなど)
- 具体的なエラーの説明: なぜそのエラーが発生したかを示すメッセージ
たとえば次のコードを実行すると、ゼロ除算によるエラーが発生します。
def divide(a, b):
return a / b
result = divide(10, 0) # ゼロ除算を故意に発生させる
上記を実行すると、ターミナルには以下のようなエラーメッセージが表示されます:
Traceback (most recent call last):
File "example.py", line 4, in <module>
result = divide(10, 0)
File "example.py", line 2, in divide
return a / b
ZeroDivisionError: division by zero
ここで重要なのは、どのファイルの何行目でエラーが発生し、どんな種類のエラーなのかを把握することです。上記の例では、File "example.py", line 4
と line 2
に注目し、ZeroDivisionError
という例外が原因であることが分かります。
トラブルシューティングの基本パターン
エラーメッセージを読み解いたら、次は具体的に対処していきます。一般的なステップは以下のとおりです:
- 発生箇所の確認: エラーの行番号やファイル名をもとに、該当箇所のコードをチェック
- エラータイプの理解: ZeroDivisionError, TypeError, ValueErrorなど、エラーの種類が何を意味するか調べる
- 修正の試行: 入力値や変数の初期化方法、条件分岐などを調整してみる
- 再度実行して確認: 修正後にもう一度プログラムを実行し、エラーが解消されているか確認
これらのステップを踏むことで、エラーが解決されればOKです。もし別のエラーが出たら、同じ手順を繰り返して問題箇所を見つけ出します。
まとめ
エラーメッセージは、プログラムのバグを取り除くための最も有効な情報源です。メッセージの「どこで」「どのような」エラーが起きたのかを理解し、適切に対処していきましょう。初めは難しく感じるかもしれませんが、慣れてくるとエラー文を読むだけで大まかな原因を即座に想定し、スムーズにバグ修正できるようになります。
エラーを恐れず、問題が起こったらエラーメッセージをまずよく読み、少しずつ修正を試しながら原因を究明していくのがPython学習の近道です。